WAV−102EN 説明書 Ver. 1.0 1:概要 WAV102EN.XLS はエムシーアイエンジニアリング社製のイーサネット端末DAコンバータを エクセルから制御してワークシート上に作成された任意電圧波形データをイーサネットを 通して「DAM−102EN」の出力に出力するマクロを含んだ、ワークシートです。 本ワークシートの動作要件 パソコン IBM互換機、NEC製PC−98NXシリーズ (イーサネットポートを持っていること) OS Windows2000,XP 表計算ソフト Microsoft Excel2000 イーサネット端末DAコンバータ 「DAM−102EN」 2:使用方法 a)本マクロは他に「1xxEN.dll」を使用します。本DLLは添付のCD内に収納されて いますので、これを Windows のシステムフォルダにコピーしてお使い下さい。 Windows のシステムフォルダは、通常 WindowsXP の場合は「C\WINDOWS\SYSTEM32」 Windows2000 の場合は「C\WINNT\SYSTEM32」 となっています。 b)次に、Microsoft社の Excel を使って、本ワークシートを開いて下さい。 「WAV102EN.XLS はマクロを含んでいます。マクロはウィルスを含んでいる可能性が あります。」などのメッセージが表示される場合があります。 その場合は、[マクロを有効にする(E)]を選択して下さい。マクロを無効にすると 本ワークシートに含まれているデータ収集マクロが利用できません。 3:操作方法 本ワークシートを開くと、「Sheet1」 にDAM−102ENを制御したり、基本波形を 作成するためのパラメータ選択・入力画面が表示されています。 DAM−102ENのボード上のジャンパ/ディップスイッチ設定の状況などの各条件や 出力電圧波形の基本パラメータを選択・入力します。 なお、以下の説明文で「DAM−102EN」を本機と記述します。 −1:準備設定 本機とパソコンの通信パラメータ、本機のボード上のジャンパ設定で決定される本機の 出力電圧範囲を選択します。 本機の通信パラメータはボード上のディップスイッチの状態と一致させて下さい。 [IP読み出し]ボタン:下の「MAC」アドレス入力欄に対象の本機の背面に記載の MACアドレスを入力し、本ボタンをクリックすることで 本機のIPアドレスを読み込み確認します。 読み込まれたIPアドレスは下の「IPアドレス」欄に表示されます。 [IP設定]ボタン:[IP読み出し]操作で読み出されたIPアドレスをシステムの都合上 変更する場合は「IPアドレス」欄に新しいアドレスを入力して本ボタンを クリックします。(IPアドレスの変更は数秒を要します) 送信デリミタ :本機へ送信するコマンド列やデータ列の区切りを本機背面のディップ スイッチと合わせて選択設定します。 (初期値のまま使用する場合でも確認をおこなって下さい) 出力電圧範囲は本機のボード上のジャンパ設定と一致させて下さい。 (出力電圧範囲は工場出荷時に0V〜+10Vに設定されています) 本マクロ上にはボーレートの設定がありませんが、本機の背面のディップスイッチでは 「ボーレート」などの設定が必要ですので「9600」に設定して下さい。 −2:設定 チャンネル選択:本機にはDAコンバータが2チャンネルあります。どちらのチャンネルを 使用するか、両チャンネルとも使用するかを選択します。 周期 :単一波形の周期をm秒の単位で入力します。 入力範囲は1〜10000000です。 分割数より大きい数値でなければなりません。 分割数 :単一波形の分割数を入力します。(DA出力の最小単位です) 入力範囲は1〜65532です。 周期より小さい数値でなければなりません。 例えば、周期=200(msec)、分割数=50とすると単一波形を50個の電圧データで 構成することになります。 −3:CH0/CH1の基本波形の設定 CH0/CH1を使用する場合の基本波形を7種類の中から選択します。 「一定電圧」を選択すると一定電圧(直流)になります。 バースト波形を選択するとサブウインドウが開き、 サイン波の立ち上がり/立ち下がり時間などを設定できます。 「既存データ波」を選択すると[ファイル読み込み]ボタンが有効になり、 CSV形式のデータファイルをロードし、DA出力することができます。 データファイルについては「4:データファイルについて」を参照して下さい。 波高値 :基本波形の高さ(一番低い電圧から一番高い電圧までの値)を入力します。 最小値は0、最大値は20400mVです。 (「既存データ波」、「一定電圧」を選択した場合、波高値は入力できません) センター電圧:基本波形の中心電圧を入力します。 「センター電圧+波高値/2」および「センター電圧−波高値/2」が、 準備設定で選択した電圧範囲から逸脱しない範囲で入力します。 「一定電圧」(直流)を選択した場合、センター電圧値が一定に出力されます。 (「既存データ波」を選択した場合、センター電圧は入力できません) 出力波形の数:基本波形の繰り返し数を入力します。数値の範囲は0〜1000000です。 0を入力すると[出力中断]ボタンをクリックするまで繰り返し出力します。 出力データのCH:「基本波形・既存データ波」を選択した場合に有効になり、シート2に 読み込んだファイルの1行目2列目以降に入力されているチャンネル名称を 選択します。 波高値とセンター電圧から算出される基本波形の最低電圧と最大電圧は上記の準備設定で 選択した出力電圧範囲に入っていなければなければなりません。 −4:[ファイル読込]ボタン 「基本波形・既存データ波」を選択した場合に有効になり、このボタンをクリックすると 既存のデータファイルをシート2に選択ロードすることができます。 詳細については「4:データファイルについて」を参照して下さい。 −5:[波形作成]ボタン 準備設定、波形設定で選択入力した条件をもとにシート上に電圧値を入力し、単一波形の グラフを描画します。 グラフ化される波形は純粋なサイン波、のこぎり波などです。 バースト波形を選択するとサブウインドウが開き、サイン波の立ち上がり/立ち下がり時間 などが設定できます。 「基本波形・既存データ波」を選択した場合は、「ファイル読込」後、有効になります。 [波形作成]ボタンをクリックすると「出力データのCH」で選択した、シート2に読み込まれて いる電圧データを出力波形のデータとして表・グラフを作成します。 なお、Excel のグラフ機能上、グラフの横軸は最大32000データに制限されています。 (本機で出力されるデータはシート行の最大65532まで可能です。) −6:波形のデザイン グラフ化された波形(純粋なサイン波、のこぎり波など)を独特の波形に修飾する場合は マウスでグラフ上の任意の点をクリックし、ドラッグして下さい。 例えば、矩形波の肩を上にドラッグするとオーバーシュートしている波形になります。 (ドラッグした結果、シート上の電圧値はグラフと同じに変更されます。) −7:[波形出力]ボタン [波形作成]や波形のデザインを行った結果のシート上の電圧値を本機からDA出力します。 グラフには単一波形が描かれていますが、実際には単一波形が繰り返し出力されます。 繰り返し数は「CH0/CH1の基本波形の設定」の「出力波形の数」で決定されます。 −8:[出力停止]ボタン [波形出力]を行った結果、終了を待たないで「強制的に」DA出力を中止させる場合に 使用します。強制終了させるとDA出力は0Vになります。 4:データファイルについて 読み込み可能なファイルはCSVファイル(拡張子がCSV)のみです。 具体的には弊社製データ収集 EXLOG6xx においてシート2をCSV形式で保存したファイル内容が 基本になります。 拡張子がCSV以外のファイルを読み込ませようとすると 「拡張子がCSVではありません。"FileName"データファイルの読み込みは失敗しました」のメッセージを 表示し、[OK]ボタンを押すと通常の画面に戻ります。 ファイル内容のフォーマットを以下に列記します。 ・1列目1行目に下記のいずれかの半角文字列が入っていなければなりません。 "(s)"、"(S)"、"(ms)"、"(mS)"、"(us)"、"(uS)"、"(ns)"、"(nS)" 上記の文字列が入っていない場合は 「エラー:"FileName"のファイルはフォーマットが違います。このファイルを閉じます。」のメッセージを 表示し、[OK]ボタンを押すと通常の画面に戻ります。 ・1列目2行目以降は時間を示す数値が入っていなければなりません。 単位は1列目1行目で表します。 ・2列目以降の1行目は電圧データのチャンネル名称が入っていなければなりません。 ・2列目2行目以降はチャンネル名称ごとの電圧を示す数値が入っていなければなりません。 単位はmVとみなします。 ・表の構成は列数の最低は2列、行数の最低は3行です。 上記以下の場合は 「エラー:"FileName"のファイルはフォーマットが違います。このファイルを閉じます。」のメッセージを 表示し、[OK]ボタンを押すと通常の画面に戻ります。 表の構成は列数の最大は256列、行数の最大は65532行です。 上記以下の場合は 「エラー:"FileName"のファイルは列数または行数がオーバーしています。このファイルを閉じます。」の メッセージを表示し、[OK]ボタンを押すと通常の画面に戻ります。 5:留意点 1:シート1がアクティブの状態(シート1を見ている状態)で[クリア]や[削除]を行うと プログラムの内部変数までクリアされ、[各種設定条件セット]や[計測開始]を行うことが できなくなります。その場合は「エクセルを保存せず終了」し、再起動して下さい。 2:EXLOG−6xxでは、秒、m秒、u秒、の3種類の時間単位が使用できるので 収集保存したデータファイルには3種類の何れかの時間単位が書き込まれます。 WAV−102ENではm秒の時間単位しか取り扱いません。秒、u秒の単位で保存された データファイルを読み込んで[波形作成]ボタンをクリックすると単位をm秒単位に 変換して波形データを作成します。しかし、実際は1m秒以下の波形を出力することは できませんので[波形出力]の段階でエラーになります。 そのような場合には「周期」「分割数」を変更することにより、実時間ではありませんが 相対的に、収集データと同じ波形を再現することができます。 6:著作権と免責について   1:本ワークシートに含まれるマクロの著作権はエムシーアイエンジニアリング(株)が 保有することにします。 これは、DAM−102ENのユーザーが、本マクロを使い易く改良することを制限 するものではありません。 ユーザーが自身のために改良した場合はファイル名等を変えて、区別してください。     (弊社において、ユーザー専用に改良することを承っております。) また、営利目的の改変はお断りします。   2:本マクロを使用した上で、ユーザーに被害・損害があった場合、その原因が本マクロに 有っても、弁償はご容赦願います。 7:本ワークシートのマクロに関するご質問は下記メールアドレス、FAXで承ります。    連絡先 E-mail: welcome@mci-eng.co.jp FAX : 042-750-3416 技術・鶴野                      エムシーアイエンジニアリング株式会社                      住 所 :神奈川県相模原市宮下本町1−1−21                      TEL:042−711−7416                      FAX:042−750−3416